ハムスターを飼っている方や、飼おうと考えている方で、「ハムスターも健康診断が必要なの?」と悩んでいる方はいませんか?結論から言いますと、ハムスターに健康診断は必要 です。
本記事では、健康診断に行くタイミングや準備物、料金などをわかりやすくまとめています。まだハムスターの健康診断を受けたことがない方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ハムスターの健康診断に行くべき理由
まずは、ハムスターの健康診断に行くべき理由をお伝えします。獣医師の先生にハムスターの健康チェックをしてもらうことで、健康であれば安心して飼育を続けられますし、もし飼い主には気付けないような異変があれば、すぐに治療してもらうことができます。
また、動物病院の様子や、先生やスタッフさんの人柄・雰囲気を知っておくことで、飼っているハムスターがいざ病気になってしまったときに、信頼して預けられるかを見極められるという利点もあります。
加えて、飼い主が飼育していて不安に思ったことや、気を付けることなどのアドバイスをもらうこともできます。
「動物病院に連れて行くことで、ハムスターにストレスがかかるのではないか」と心配される飼い主さんもいると思います。確かに知らない場所に行き、はじめて会う人に触られるので、ハムスターは多少なりともストレスを感じてしまうでしょう。
しかし、ハムスターが元気なうちに外に出て、動物病院で診察を受けるという経験を何度かさせることで、実際に病気になってしまったときに通院でかかるストレスを、少しではありますが軽減できます。
実際に我が家で飼育しているハムスターは、2回目の通院までは先生の診察中に暴れてしまうこともありました。ですが、3回目ころから少しずつ慣れてきて、おとなしく診察を受けてくれるようになりました。
ですので、ハムスターが健康診断を受けることは、「ハムスターにストレスがかかる」というデメリットよりも、メリットの方がはるかに多く上回ります。
はじめての健康診断に行くタイミング・時期
ハムスターにとってはじめての健康診断時期は、ハムスターの慣れ具合によって変わります。我が家のハムスターは飼い始めてから1か月ほどの時期に、はじめて健康診断に行きました。
飼い始めてまだ家に慣れていないタイミングでハムスターを健康診断に連れて行くと、新しい環境に慣れていないストレスに加えて、外に連れ出されるストレスがかかり、ハムスターに大きな負担をかけてしまいます。
ハムスターが新しい環境に慣れてくれたかどうかを見極めて、健康診断に連れて行きましょう。
動物病院の探し方
動物病院は多くありますが、犬・猫だけが診察対象でハムスターは診察対象外という病院も多くあります。ここからは、動物病院の探し方をいくつか紹介します。
近所の動物病院に問い合わせる
かかりつけの動物病院は、近ければ近いほど、ハムスターにとっても飼い主にとってもメリットがありますよね。近所に動物病院がある場合は、ハムスターを診察してくれるかを問い合わせてみましょう。
もし、ハムスターが診察対象外の場合でも、近くでハムスターを診てくれる動物病院を教えてくれるかもしれません。
ハムスターを飼ったペットショップで教えてもらう
ハムスターを販売しているペットショップであれば、近くの動物病院の情報を把握している可能性が高いです。実際に私はペットショップでハムスターの診察が可能な動物病院を3件紹介してもらい、そのうちの1件の動物病院に今でも通っています。
ですので、ハムスターを購入したときや、そのあとでも大丈夫なので、一度ペットショップに確認してみましょう。
ハムスターを飼っている人に聞く
近くにハムスターを飼っている人がいれば、その人に聞いてみるのもよいでしょう。実際にその動物病院に通っている人であれば、動物病院の雰囲気や、診察の様子や金額についても詳しく教えてくれるかもしれません。
ネットで検索する
ネットで「ハムスター 動物病院 〈地域名〉」などのワードで検索をすると探すことができます。公式のホームページを持つ動物病院もあるので、チェックしてみましょう。
また、SNSを活用して探すのも一つの手です。「#ハムスター」などとハッシュタグをつけて検索や投稿をすれば、情報を教えてくれる人が現れる可能性もあります。
動物病院を決めたらすること
動物病院を決めることができたら、予約や健康診断に向かう準備など、することがいくつかあります。簡単にまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
①動物病院に電話をして健康診断の予約を取る
動物病院が決まったら、健康診断を受けたい旨を電話で伝え、ハムスターの健康診断が可能であれば予約を取りましょう。そのときに、健康診断の内容や、金額、持ち物などについても確認しておくとよいです。
動物病院によっては、犬や猫と同じ待合室で診察を待たなければいけない場合もあり、ハムスターにとってはストレスになる可能性があります。予約を取って行くことで、なるべく待ち時間を減らせるというメリットもあります。
健康診断の予約を取る際は、天気予報を確認し、悪天候の日は避けた方がよいでしょう。車やタクシーで行けるのであれば問題はありませんが、徒歩で向かう時間が多い場合は、ハムスターに余計なストレスがかかってしまう可能性があります。
②健康診断に向かう際に必要なものを準備する
健康診断に向かう際には準備しておくものがいくつかあります。ハムスターになるべくストレスを与えないためにも、飼い主もしっかりと準備しておくことが必要です。
健康診断に向かう際には、最低限以下のものが必要になります。
- キャリーケース
- キャリーケースが入る紙袋かバッグ(底が安定するもの)
- タオル
- 温湿度計
- 水分補給のための野菜
- ホッカイロ(寒い時期)
- 保冷剤(暑い時期)
- 動物病院から指示されたもの
上記のものは、ハムスターが通院で感じるストレスを少なくするために必須のものです。キャリーケースにケージ内の床材を少しと、水分補給のための野菜を入れ、ハムスターに中に入ってもらいます。そのキャリーケースごと紙袋やバックに入れ、上からタオルをかけて暗くします。紙袋やバックに入れることにより、風通りを防ぎ、キャリーケース内の温度も調整しやすくなります。
キャリーケース内の気温もなるべく20~25度を保つために、時期に合わせてホッカイロや保冷剤をキャリーケースと紙袋などの隙間に入れます。暑すぎたり冷えすぎたりしたときに、ハムスターが逃げる場所を作るため、キャリーケースの半分程度に接するように工夫しましょう。
注意する点は、キャリーケースの隙間などから、ハムスターがホッカイロや保冷剤をかじらないようにすることです。ホッカイロや保冷材はキャリーケースの隙間からかじれない位置に設置しましょう。
キャリーケースのおすすめはこちら↓
上記のキャリーケースは実際に使用しているもので、ゴールデンハムスターでも移動には十分な広さがあり、おすすめです。給水ボトルが付属でついていますが、移動中に水が漏れてハムスターがぬれて風邪をひいてしまう可能性もあります。給水ボトルはつけずに、キャベツやレタス、白菜などの野菜を入れておけば、水分補給は問題ありません。
他に動物病院から持ち物で指示されたものがあれば、そちらも準備をしておきましょう。
③あれば持っていってもよいもの
- お世話ノート
- ハムスターのフン・おしっこ
上記は、準備できれば持っていってもよいものです。普段からハムスターの体重や食欲、様子などを記載しているお世話ノートがあれば、獣医師の先生も普段の体調や飼育方法を把握しやすく、丁寧な診察をしてくれるでしょう。
ハムスターのフンやおしっこは、持っていくと検査してくれる病院もあります。事前に電話で便や尿検査が可能かを確かめておくとよいですね。
健康診断当日の流れ
健康診断の当日の流れについてまとめました。時間に余裕を持って行動をはじめましょう。
①事前に準備しておいた健康診断に必要なものをセットする
健康診断に向けて事前に準備しておいたものをセットしましょう。ハムスターの移動でとても大切なのは、温度管理です。キャリーケース内の温度管理の方法は 健康診断に向かう際に準備するものにまとめているので、そちらを参考にしてください。
また、動物病院から持ち物の指示があった場合には、忘れずに持っていきましょう。
②ハムスターにキャリーケースに移動してもらう
キャリーケースの中に、キャリーケースの底面が見えなくなるくらいの量の床材を入れます。飼育ケージ内から床材を取って入れてあげると、自分のにおいのついている床材が入っているので、ハムスターが安心できます。床材を入れたら、水分補給用の野菜も入れておきましょう。
キャリーケースの準備ができたら、ハムスターにキャリーケースの中に移動してもらいましょう。基本的には昼間に動物病院に行く人が多いので、ハムスターは寝ています。自分から出てきてキャリーケース内に入ってくれればよいですが、寝ていてなかなか出てこない場合も十分考えられます。少しかわいそうですが、底がない巣箱の場合は優しく持ち上げて起こしましょう。
ハムスターに慣れている人は、優しくすくうようにハムスターを持ち上げてキャリーケースに移動します。まだハムスターが警戒していて手で移動が難しい人は、筒状の入れ物や瓶などにハムスターの好物を入れておいて、ハムスターが中に入ったらキャリーケースに移動する方法もあります。どちらの場合も、高い所からハムスターを落とさないように気を付けてくださいね。
ハムスターがキャリーケース内に移動出来たら、ハムスターの指などを挟まないように気を付けてふたをしめましょう。温度管理もしっかりできているのが確認できれば、出発の準備は完了です。
③動物病院に向かう
動物病院に向かう際に注意する点は、なるべくキャリーケースを揺らさないように気を付けることです。健康診断の予約時間ギリギリになってしまうと焦って早歩きになったり走ったりすることもあり、キャリーケースが揺れてハムスターにストレスがかかってしまいます。どんな移動方法でも時間に余裕を持って出発しましょう。
移動中は、たまに温度が適温かどうかを確認してあげてください。適温から外れている場合は、保冷剤やホッカイロで対応しましょう。夏や冬は保冷剤やホッカイロなどでは対応しきれない場合もあります。その場合は、車やタクシーを使ってできるだけ外にいる時間を減らすようにしてください。
万が一、到着が予約していた時間に間に合わない場合は、前もって電話で動物病院にどのくらい到着が遅れそうかを連絡しておくとよいです。
④動物病院で受付をし、診察を受ける
動物病院に到着したら、受付をし、診察を受けましょう。はじめての診察でハムスター自身も飼い主も緊張していると思います。少しでもわからないことや気になること、不安なことがあれば獣医師の先生に聞いてみましょう。
⑤会計を済ませ、帰宅
会計を済ませたら、家に帰宅しましょう。早く帰りたい気持ちもあるとは思いますが、ハムスターの負担も考え、焦らず帰ることが大切です。気を付けることは動物病院に向かう際と同じで、温度管理です。適温かどうかをしっかり確認しつつ、気を付けて帰りましょう。
⑥ハムスターをケージに戻す
家についたら、ハムスターを飼育ケージに戻してあげます。我が家では健康診断から帰ったら、お疲れ様という意味も込めて、ハムスターの好物をプレゼントしています。ハムスターもはじめての健康診断で疲れていると思うので、ゆっくり休ませてあげてくださいね。
ハムスターの健康診断の内容と料金
ハムスターの健康診断の内容や料金については、動物病院によってそれぞれ異なります。我が家で通っている動物病院では、問診・触診・体重測定で初診料含めて2500円程度でした。問診・触診のみなら、1500~2000円前後の料金の病院が多いです。
レントゲン撮影や便・尿の検査も実施しているところとなれば、もう少し金額が高くなるでしょう。事前に電話で健康診断の内容と料金を確認しておくと安心ですね。
我が家で通っている動物病院の健康診断の詳しい内容は、
- 皮膚や毛並みは正常か(触診)
- フンは腸に溜まっていないか(触診)
- 腫瘍はないか(触診)
- 鼻の中はきれいか(目視での確認)
- 歯に異常はないか(目視での確認)
- 頬袋に異常はないか(綿棒を使って頬袋内を確認)
- 体重測定
という流れでした。飼育するうえで気になっていることも質問をしたら優しく答えてくださり、信頼できる先生だと判断できたので、現在も同じ動物病院に通っています。
もし少しでも病院に対して不安な気持ちがあれば、今後通う動物病院は、別の病院を検討するのも一つの手です。信頼してハムスターを預けられる動物病院を見つけましょう。
ハムスターの健康診断の頻度
我が家で通っている動物病院に確認をしたところ、1~3か月に1回の頻度でハムスターの健康診断を受ける人が多いそうです。ハムスターの性格によって、通院で感じるストレスの大きさが違うので、飼い主が健康診断後のハムスターの様子を見て決めるのがよいでしょう。
また、ハムスターの年齢によっても健康診断の頻度は変わってきます。人間も同じですが、ハムスターも年齢を重ねるほど病気になりやすくなります。ハムスターが2歳近くなってきたら、健康診断の頻度も主治医の先生と相談して決めてください。
健康診断の頻度が多くても少なくても、ハムスターがいつもと違う様子であれば、すぐに動物病院に相談をしましょう。ハムスターは自分の体調を隠す動物なので、少しでも気になる点があれば、電話でもいいので、動物病院の指示をあおいでください。すぐに動物病院にむかうべきかがわからない場合でも、ハムスターの症状や様子を伝えれば、動物病院の方で来院の判断をしてくれるでしょう。
まとめ
ハムスターの健康診断について詳しく紹介してきました。ハムスターが元気に長生きしてくれることが、飼い主の喜びでもあると思います。毎日しっかり健康チェックをしていても、獣医師の先生でないと気付けない病変もあるでしょう。飼い主が安心してハムスターを飼育するためにも、定期的にハムスターの健康診断を受けることは本当におすすめです。
まだハムスターの健康診断を受けたことがないという方は、本記事を参考にしてぜひハムスターの健康診断を受けてみてくださいね。
ハムスター飼育についてもっと詳しく知りたい方には、飼育本を読むことをおすすめします。おすすめのハムスター飼育本をまとめたこちらの記事もぜひチェックしてみてください。
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