現代では、家で過ごす時間が増えたこともあり、ハムスターを飼ってみたい!という方が多くなっています。小さくて愛らしいハムスターですが、平均寿命は2~3年ほどと、犬や猫に比べるととても短い命です。せっかくおうちにハムスターをお迎えするなら、元気に長生きしてもらいたい!と思いませんか?
本記事では、ペットショップで健康なハムスターを選ぶポイントを紹介していきます。ハムスターをお迎えするのに最低限必要なグッズなども紹介するので、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。
事前に準備しておく飼育グッズ
ペットショップにハムスターを飼いに行く前に、事前にそろえておくべき飼育グッズがあります。これから紹介するグッズは、ハムスターが家に到着して、すぐに安心して過ごすために必要なものです。
すべてネットやペットショップなどで手に入るものなので、飼おうと考えているハムスターに合うものを準備しましょう。グッズがそろったら、一度すべてきれいに洗って乾かしてからセットしましょうね。
飼育ケージ
飼育ケージは、ハムスターにとっての住まいで、ハムスターを飼う上で一番大切な飼育グッズと言っても過言ではありません。さまざまなタイプのケージがありますが、ハムスターが快適に暮らせるものを選びましょう。
選ぶポイントは、
- 十分な広さがあること
- お世話がしやすいこと
の2点です。
必要なケージの底面積の広さの目安は、ゴールデンハムスターが35×45㎝、ジャンガリアンハムスターが35×25㎝程度です。さまざまな飼育グッズを置いても十分な広さが取れるケージを選びましょう。
また、ハムスターは上からくるものに、本能的に怯えます。これは自然界では、ハムスターは鳥などの天敵から上から狙われることが多かったためです。ですので、ハムスターにストレスを与えないために、前からお世話ができるタイプのケージをおすすめします。
おすすめの飼育ケージについては、こちらの記事で紹介しているので参考にしてください↓
巣箱
野生のハムスターは、地面に穴を掘ってその中で暮らしています。家で飼育する際にも、巣箱があれば、ハムスターも安心して過ごせることでしょう。
ハムスターが快適に過ごせる巣箱は、広すぎず狭すぎないサイズ感が重要です。巣箱の中で方向転換できるくらいのサイズのものを選びましょう。
詳しくはこちらの記事で解説しているので参考にしてください↓
餌を入れる食器
餌を入れる食器は、重さがありひっくり返らず、衛生的にもきれいに保てる陶器製の食器をおすすめします。ペットショップで小動物用のものを購入してもよいですし、100円ショップでココット皿などの小さめの器を購入してもよいです。最低でも2つあれば、毎日清潔な食器で餌をあげられるでしょう。
給水ボトル
飲み水は、給水ボトルであげることをおすすめします。どうしても給水ボトルが使えないハムスターには、お皿に水を入れてあげるのですが、排泄物や床材、食べかすが入ってしまう可能性があり、不衛生です。給水ボトルは、ボトル内に床材などが混入する心配がないので、いつでもきれいな水が飲めます。
吊り下げタイプや置き型タイプがありますが、我が家では吊り下げタイプを使用しています。飲み口が地面についていつのまにか水が垂れ流れている!などの心配がありません。また、給水ボトルの位置が低すぎると執拗にかじって歯を悪くしてしまうハムスターもいます。吊り下げタイプは高さが調整できるのでおすすめです。
おすすめの給水ボトルはこちら↓
回し車
ハムスターは1日に20㎞も走ると言われており、運動できないことはストレスになってしまいます。回し車はケージ内でも運動できる、ハムスターの健康にとって必須アイテムです。
回し車のサイズが小さすぎると、ハムスターが背骨を痛めてしまう可能性があります。成長した後のことも考えて、ジャンガリアンハムスターは直径15㎝以上、ゴールデンハムスターは直径20㎝以上のものを準備しましょう。
我が家では、直径21㎝のサイレントホイールを使用しています。ハムスターが走っても音が静かなので、ケージを寝室においてもまったく音を気にせず眠れています。
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トイレ容器
ハムスターは決まった場所におしっこをする習性があるので、トイレ容器を設置してそこでおしっこをするように教えることもできます。ペットショップでトイレ用の容器を購入してもよいですし、100円ショップで購入できる猫瓶型の容器などでも代用できます。
トイレ砂
トイレ砂は、トイレの中に入れておき、そこでハムスターがおしっこをすると、おしっこを吸収してにおいを軽減してくれます。濡れると固まるタイプと固まらないタイプがありますが、固まらないタイプがおすすめです。固まるタイプは掃除するのには便利ですが、ハムスターが誤食してしまうと胃の中で固まってしまう恐れがあります。
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温湿度計
ハムスターは体温調節が苦手なため、温度・湿度管理が大変重要になります。ハムスターが快適に暮らせる温度は18~25度、湿度は40~60%です。ハムスターが家に着いたときには快適な温度になっているように、エアコンなどで部屋の温度・湿度を調節しておきましょう。
最高温度と最低温度が記録できる温湿度計だと、冬の朝型の寒い時間帯や、夏の昼間の暑い時間帯の温度が後からでも確認できるので、温度調整がしやすいです。
温湿度計は常にケージ内に設置して、一定の温度・湿度を保てるように気をつけます。ハムスターをペットショップで飼ってから家に着くまでも、温度管理が必要なため、ペットショップに温湿度計を持っていくことをおすすめします。帰宅したらケージ内に設置しましょう。
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ペットショップで健康なハムスターを選ぶポイント!
前項で紹介した飼育グッズを設置できたら、事前準備は完了です。ここからは、健康なハムスターを選ぶポイントを紹介します。時間帯や交通手段についても解説するので、ペットショップに向かう前にぜひチェックしてください。
ペットショップには夕方以降に行く
ペットショップには夕方以降に行きましょう。ハムスターは夜行性なので、昼間の時間帯は寝て過ごしている子が多いです。夕方以降であれば、活発に活動しているので、健康な子を見分けられやすいです。
可能であれば車やタクシーを使う
せっかく健康で元気な子に出会っても、連れて帰る間に具合が悪くなってしまっていたら悲しいですよね。ハムスターのストレスをできるだけ少なくするために、車やタクシーを使ってペットショップに行くのをおすすめします。車やタクシーを使えば、適切な温度管理もしやすいですし、揺れもできるだけ減らすことができます。
しかし、バスや電車を使って連れて帰ってくることも可能です。かくいう私は、バスと電車を使って連れて帰ってきました。バスや電車を使うのであれば、なるべくハムスターにストレスを与えないように工夫することが大切です。
風を通さないバッグや、暗くして落ち着かせるためのタオル、冬であればカイロ、夏であれば保冷剤など、季節によって適切な気温を保てるように準備をしていきましょう。
自転車は、揺れが大きくなってしまうので避けましょう。
ペットショップの様子をチェックする
ペットショップの様子をチェックしてみましょう。きちんと清掃されているか、においはきつくないか、店員さんはハムスターの生態や、一匹一匹の様子についてきちんと理解できているかなど、様子を確認してみてください。
きちんと清掃が行き届いていたり、ハムスターについて理解があるペットショップでは、ハムスターは病気になりにくいので、健康で元気な子に出会える可能性が高いでしょう。
ハムスターの健康チェック
健康で元気なハムスターを見分けるために、一番大切なポイントは、ハムスターの健康チェックです。お気に入りの子を見つけたら、店員さんと一緒に以下の項目をしっかり確認しましょう。
- 毛並みは乱れていないか
- 脱毛はしていないか
- お尻や尻尾は下痢で汚れていないか
- 足をひきずるなど動きはおかしくないか
- 元気に動いているか
- 食欲はきちんとあるか
- 耳の中が汚れていたり、切れていたりしないか
- 目がしょぼしょぼしていたり、目やにや涙で汚れていたりしないか
- 鼻水は出ていないか
- くしゃみはしていないか
- 切歯(前歯)はそろっているか
- 歯は黄色っぽい色をしているか(健康的なハムスターの歯は黄色っぽい色をしています。)
自分でうまく触れない場合は、透明なケースに入れてもらったり、店員さんに見せてもらったりして、くまなく確認しましょう。おなかの方までしっかり確認することが大切です。
手乗りハムスターにしたい場合には、ここで一緒に、人懐っこいかどうかも確認しておくとよいでしょう。ハムスターから手が見えている状態で、手を差し出して近寄ってくる子は、人間に慣れている証拠です。
ペットショップで購入する飼育グッズ
健康で元気なハムスターに出会えたら、そのハムスターが使用していた飼育グッズのいくつかを購入して帰りましょう。新しい環境で慣れないハムスターも、今まで使っていたグッズがあれば少し安心できます。購入して帰るべき飼育グッズをピックアップしたので、ぜひチェックしてください。
床材
床材の種類によっては、ハムスターがアレルギーを発症してしまうものもあります。ですので、ペットショップで使用されていたのと同じものを使えば、床材が原因で体調不良を起こすことはありません。ハムスター自身も安心して過ごせるでしょう。
もし、別の種類の床材に変更したい場合は、ハムスターが家に慣れてきたころに、少しずつ別の種類の床材を加えて割合を増やしていくのがよいです。一気にすべて新しい種類の床材に入れ替えてしまうと、ハムスターにストレスを与えてしまう可能性があります。また、ハムスターにも床材の好みがあるので、少しずつ入れて反応を観察してみましょう。
針葉樹の床材は、アレルギーが出やすいと言われているので、紙でできている床材をおすすめします。
おすすめの床材はこちら↓
餌
餌に関しても、ペットショップで使用していたものと同じ種類の餌を購入して帰りましょう。食べ慣れている餌の方が、新しい環境でも食べてくれることが多いからです。
餌についても別の種類のものを与えたい場合は、床材と同じで、ハムスターが家に慣れてきたころに、少しずつ別の種類の餌の割合を増やしていきましょう。いきなりすべてを別の種類の餌に変えてしまうと、ハムスターによっては餌と認識してくれず、食べてくれない場合があります。
ペットショップでミックスフードを使用していた場合は、のちのちペレットタイプのフードに変更しましょう。ミックスフードはさまざまな種類の餌が入っているので、ハムスターが選り好みをしてしまい、栄養がかたよる場合があります。
おすすめのペレットタイプのフードはこちら↓
+αで購入してもよい飼育グッズ
必須とまではいきませんが、購入しておいてもよいものを紹介します。ハムスターによっては使用しない子もいるので、試しに購入してみて、気に入ってくれるかどうか確認するのもよいでしょう。
砂浴び用容器・砂
砂浴びは特にジャンガリアンハムスターによく見られる行動です。体についた汚れを落とします。我が家のキンクマハムスターは、砂浴びをせず、砂をひたすら掘って遊んでいます。
はじめから設置してもよいですが、トイレと間違えてしまう可能性もあるので、しっかりトイレのしつけができた後からでも遅くはないでしょう。
かじり木
かじり木は、ハムスターがかじって自分で歯の長さを調節したり、ストレス発散として使用したりします。ハムスターによってはまったく興味を示さない子もいます。
さまざまな種類のかじり木がありますが、細すぎるかじり木は、ハムスターの皮膚や口の中を傷つけてしまう可能性があります。ハムスターが安心してかじれるようなものを選びましょう。
おすすめのかじり木はこちら↓
帰宅後にするべきこと
家族として迎え入れたハムスターを連れて帰ってきたあとは、すぐに安心できる環境を整えてあげます。帰宅後にするべきことをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
①床材をケージに入れる
ハムスターには一旦暖かい場所で待っていてもらい、設置してあるケージ内に購入した床材を入れましょう。ハムスターが潜れるくらい多めに入れてあげると、ハムスターが落ち着いて過ごせます。特に寒い季節の場合、床材を多めに入れておくと、ハムスター自身で巣箱の中に床材を運び込み、暖かい場所を作り上げます。
②餌を食器に入れてケージ内に入れる
購入してきた餌も、事前に用意しておいたきれいな食器に適切な量を入れて、ケージ内に置いておきましょう。食べ慣れた餌があれば、ハムスターも安心してくれます。
③給水ボトルに水を入れて設置する
新鮮なお水を、清潔な給水ボトルに入れて設置しましょう。ミネラルウォーターはハムスターにとってはミネラルが多く、あげすぎると病気になってしまう可能性もあります。ですので、あげるのは水道水でかまいません。
④ハムスターを入れていた容器ごとケージに入れる
ペットショップでは、購入したハムスターを小さめの箱やプラスチックケースに入れてくれるところが多いです。ケージ内にハムスターが入っている容器ごと入れて、ふたを開け、ハムスターが自分から出てくるのを待ちましょう。ハムスターが自分から出てきて落ち着いたら、容器の中の床材をケージ内に移します。自分のにおいがついた床材があると、ハムスターも安心して過ごすことができます。
⑤タオルや毛布などをケージの半分が暗くなるようにかけておく
容器を取り出したら、あとは餌をあげたり水をかえたりするとき以外は、ケージの半分をタオルなどで暗くしてそっとしておきましょう。ハムスターは薄暗い方が落ち着きますが、周りを全部見えなくしてしまうより、周りを少し確認できた方が安心します。
まとめ
ペットショップで健康なハムスターを選ぶポイントを紹介してきました。ハムスターに健康に元気でいてもらうには、実際にハムスターを見て健康な子を選ぶだけでなく、事前の準備や時間帯、交通手段なども大切です。ハムスターはたくさんの癒しや笑顔を私たちに与えてくれます。そんなハムスターに、幸せに過ごしてもらうための工夫や努力が飼い主にとっての務めです。
もっと詳しくハムスターの飼育について知りたい方は、1冊は書籍を購入して手元においておくのがおすすめです。ハムスターになにかあったときや、困ったことがあったときに、とても役立ちます。過去におすすめのハムスター飼育本を紹介しているので、ぜひそちらも参考にしてくださいね。
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